青春の群像(第4部)

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青春の群像(第4部)1 4月1日になり外務省の入省式に出ろと言う事なのて外務省の講堂に行くと今年入省の230人が勢ぞろいして、外務副大臣の訓示があり、閉会後、久保局長に挨拶すると、半年前に入省、 になっているが、一応入省式には出てもらったのだよ、他の者は3ケ月の教育後配属される事になっている、君はすでに配属されているので教育は受ける必要はない、さつそくだが中東、 の様子が騒がしくなっている、 イスラエルとパレスチナの問題だが、イスラエルがバレスチナ人の居住区に入植を強行して追い出しているため、近隣のアラブ諸国が反発している、特にエジプトが反発しておりイスラ、 エルがエジプトに侵攻し第三次中東戦争になり、侵攻すれば日本へのアラブから石油輸送がストップして日本はパニックになるだろう、その時期の分析を頼みたいのだ、中東からの情報、 は集めてあると言うので、 分かりました、外国の紛争を止める力はありませんが、早期に終らせる方法はあるかもしれません、イスラエルは米国の力を借りて無体な事をやっているのです、米国は石油の為アラブ、 諸国の顔色も伺う必要があります、イスラエルを押さえたいのですが中々言う事はきかないでしょう、最新鋭の武器をもっているイスラエルにアラブ諸国はかなわないでしょうと言うと、 中々の分析だ、 どこで情報を仕入れたのだねと聞くので、新聞、テレビの程度の情報です、正確な侵攻の日時を知るには、イスラエルの海外からの物資の調達具合です、その辺をイスラエルの日本大使館、 で調べる事はできませんかと聞くと、君の助手に調べてもらいたまえ、山上君と新しい助手が秘書室でまっているよと言ったのです、秘書室に顔を出すと真一の前の女の子が立ちあがり、 今回村上補佐官の助手になりました椎名美樹です、山上さんと一緒に手伝わせて貰いますと言うので、美樹ではないか、教育はと聞くと、山上さんから省内の事は教えてもらいますので、 特に必要ないそうですと言ったのです、それでは初仕事だ山上さんはイスラエルの日本大使館に最近軍に納入する食料品等の物資が増えていないか調べる事と、エジプトの日本大使館に、 エジプト軍の動きを調べるように言って頂戴、 美樹はイスラエルと貿易している、イスラエル出身が経営している貿易商社を洗い出してみて、僕はこれからアメリカ大使館に行ってくると外務省を出たのです、アメリカ大使館に行き、 ジョージに面会すると会議室に通されて、ジョージが現れて、さつそくの仕事ご苦労さん、何を聞きたいのかなと聞くので、イスラエルがいつ何処に侵攻するかですよと言うと、それ、 は今の所わからないよ、 アメリカは侵攻しないように要請しているよと言うので、イスラエルは聞く耳もたないでしょう、もしイスラエルがカイロ近郊まで攻め込めば、必ずシリアが参戦し、イラン、イラク、 北アフリカの諸国も参戦するでしょう、そうなればアメリカの支援がない限り、イスラエルの負けで国は崩壊します、アメリカがイスラエルを支援すれば、アラブ諸国は石油の供給を、 ストップしますよ、 いくらアメリカでも全アラブ諸国と戦うわけにはいかんでしょう、アメリカの圧力でイスラエルのパレスチナ人居住区への入植をやめさせる事は出来ないのですかと聞くと、言っている、 のだが、一部のイスラエル人が入植を強行しているのだ、それを軍がみて見ないフリをしていると言う事だよと言ったのです、イスラエルがエジプト侵攻する場合の補給基地を教えて、 くださいと言うと、 それはイスラエル軍でないと分からないよと言うので、偵察衛星で調べればわけないでしょうと言うと、まあそれはそうだが、そこを自衛隊にでも攻撃させるつもりと聞くので、まさか、 そんな事できるわけないでしょう、エジプトにそこを叩く様に教えるのです、戦車も燃料がなければ侵攻できないでしょう、その間にソ連と米国が説得するのですと言って、 ソ連に侵攻をやめなければアラブの味方をすると言わせれば、米国も止めるように圧力をかけしかありませんと言うと、ソ連にパイプでもあるのと聞くので勿論ですよ、今回日本はソ連、 と共同で北海油田の開発をする事になりました、ソ連にとつてはアラブ諸国に影響与える又とない機会です、必ず言う事を聞いてくれます、そうなると一番困るのは米国ですよと笑うと、 まつたく真一は米国を脅かすのかと言うので、日本が直接やるわけではありませんから問題にもなりませんと言うと、まあ、イスラエルも少し痛い目にあえば言う事を聞くかもしれない、 な、但し限定的な攻撃に留めるようにすると言う条件だぞと言うので、裏で段取りをやりますよと言うと、ちょっと待ってと言うと部屋を出て行き、暫くして5枚の写真を持ってきて渡し、 これは米国が渡したのではない、 日本のイスラエル大使館が調べた物だよと言うので、わかりましたと受け取ったのです、ジョージがえらい奴が外務省にはいったなと笑うので、これが米国にとっても国益を守る一番良い、 方法ですよと言ったのです、ジョージから貰った工作資金が残っていますから、それを使いますよと言うと、何の工作にと聞くのでイスラエル出身の貿易商に現地の状況を探らせるのです、 と言うと、 なる程それは上手い手だな、情報が入ったら僕にも教えてくれと言うので、勿論今回の協力のお礼として教えますよと言って、米国大使館を出て外務省に戻ったのです、山上が軍への納入、 は食料品に野外テント、大量の飲料水だそうです、エジプト軍は厳戒態勢を強いて、イスラエル国境に4個師団を派遣したそうです、何だか危ない雰囲気だそうですと言うので、侵攻は近、 いと言う事か、 美樹の方はと聞くと、イスラエル人経営は5人程いますが、みんな個人経営です、日本からの輸出が殆んどで、特に飲料水、カンズメ、毛布類、テントだそうですと言うので、それでは、 その経営者に会いに行くよと言うと、ハイ、案内しますと言うので、工作資金の残り5万ドルを持って、車庫に行き車に乗り込み運転手に美樹が最初は日本橋の雑居ビルに入っている、 中東物産と言う会社にと地図を渡したのです、 着くと4階建ての古いビルの3階になっており、階段を登り部屋をノックすると、ドアが開き外務省の村上と椎名ですと名刺を出すと、モハメドだと言ってイスを勧めるので座り、用向き、 はと聞くので、イスラエルがいつ何処に侵攻するかを知りたいと言うと、その情報は少し高いがと言うのでアタッシュケースから1万ドルを取り出し、これでどうだと言うと、はっきり、 した事は今はわからないが、 エジプトと言う事は間違いない、侵攻日時は今は不明だが少なくとも3日前までには分かる、私の弟はイスラエルの戦車部隊にいる、侵攻する3日前からは外出禁止になるので分かるよと、 言って、わかれば連絡すると言うので、それでは椎名に連絡を頼むと言うと、わかった任せておけ、他に情報があれば教えようと言ったのです、それでは頼むと言ってビルを出たのです、
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