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林 憲明(はやし のりあき) なにかというと、 「俺が総理大臣だったらさ…」 と、自分の考えを延々と語る友人。 僕は林に 「総理大臣になって、お前の考えを実践出来るとしたらどうする?総理大臣になる人生を買えるとしたらどうする?お前がその気なら資金援助も可能だけど?」 そんな事を伝えたら、林はすぐにありったけの金を手に、僕の元へとやって来た。 勿論、林にもあの店のあの看板も、あの店も見る事が出来た。 薄暗い部屋の中、林の前に用意された『総理大臣』と書かれた人生の封筒は3つ。さすがに値段はどれも高く、僕と林の金で買えるのは3600万円の封筒だった。 林が三分の一、僕が三分の二を出して、林は『総理大臣』という新しい人生を金で手に入れたのだった。
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