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階段を下りて、細く薄暗い道を進んで行くと、なんの看板も付いていない、一つの扉が現れた。 その薄汚れた感じに、思わずポケットからハンカチを出して、それを当ててドアノブを回した。 カチャ… 小さな音を立てて、扉は簡単に開いた。中を覗けば、中もやはり薄暗く、とても何かのお店とは思えなかった。 しかし 奥の方にポツリと小さな明かりが灯され、人がいる気配がした。 こんな場所に人が居るなんて… 本当にここは、人生を買える店ということなのか? 僕が立ちつくしていると、奥から声を掛けられた。
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