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 ソファに並んで座って、あまいケーキをホールのままフォークで突きながら食べた。僕はワインでかなり酔っ払っていて、まるでふわふわと雲のように浮かんでいるような、心地良い気分だった。隣に座る先生もたくさん飲んだからか、ほんのりと頬が赤く染まっていて、すごく色っぽい。 「先生、おいしー。好きー」  僕は甘えるように、先生の肩に頭を何度も擦りつけた。先生は僕の髪を撫でながら、おでこや耳に優しいキスをしてくれる。気持よくて、僕のまぶたは自然と閉じてくる。 「眠くなった?」  先生はそう言って、僕をソファにゆっくりと倒した。 「……うん。眠いよ」  夢見心地で呟く僕のくちびるに、先生のくちびるが重なってくる。何度も何度も角度を変えて、ついばむようなキスを繰り返す。僕は目を閉じたままうっとりと先生のやわらかなくちびるを感じていた。  目が覚めて、掛け時計を見るとすでに日付が変わっていた。僕の上にはブランケットが掛けられている。起き上がって先生の寝室へと向かう。 「起きた? 頭痛くない?」  先生はデスクでパソコンに向かっていた。仕事をしているのだろう。椅子から立ち上がってキッチンに向かい、氷が入った冷たい水を持ってきてくれた。 「大丈夫。……ごめん、寝てしまって」  渇いた喉に冷たい水が心地良い。 「諒くんはお酒飲むと眠くなるんだな」 「そうみたいだね」 「外で飲んだらダメだよ。悪い男に襲われる」  僕の手からグラスを奪い取ると、それをデスクに置いてから、包み込むように抱きしめられた。 「……僕もさっきは襲いたくてたまらなかったよ」  キスされる。さっきとはまるで違う、そのまま食べられてしまいそうな、熱っぽくて獰猛なキスだった。
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