帰省

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入学して1か月。 今日は帰省の日だ。 久しぶりにお母さんやお父さん、ルパートに会えるのを楽しみにしながらも、メアリは母さんに似てきた、と言われたらどうしようかと怯えていた。 お母さんとの約束は、私が母さんに似てきたら退学すること。 本来なら、あまり目立たないようにした方がいいんだろうけど、勉強は楽しくて、それに奨学金を貰うための最低ラインの成績は維持しないといけないから、気がつけば、メアリは成績の良さで目立っていた。 本当はそれ以外にも公爵家のイワンと仲が良かったり、ダノンに堂々と言い返した姿でも注目を集めているのだが、メアリは気がついていない。 実家についたのは、ちょうど昼前。 昼の定食の仕込みに大忙しの頃だろう。 「ただいま」 メアリが声をかけると、お父さんはにっこり笑って、お母さんは駆け寄って来た。 「元気だったか?」 「うん。お父さんたちは?」 「変わらずだ」 「少し身長が伸びた?だいぶ女の子らしい体つきになってきたんじゃない? でも、今はまだ団長に似ているわね。 国王陛下に会ったりはしてない?」 答える暇も与えず、お母さんが次々に質問してくる。 「身長は5センチ伸びたよ。陛下の視察の時には休んだから、会ってない」 陛下が会いたがっていた、と聞いたことは黙っていた。 「学園はどう?楽しい?」 「うん!すごく。学園じゃないと学べないことがたくさんあるの」
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