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メアリーは、とりあえず男児用の衣服を揃えてもらい、久しぶりに風呂に入り、髪をきれいに切りそろえてもらった。
その間にマークさん……父さんが用意してくれていた料理を食べると、久しぶりに人間に戻った気がした。
「ジュリ……母さん。私もここで働かせてください。働きもしないで衣食住のお世話をしてもらうのは、申し訳ないので」
「団長みたいなことを言って、この子ったら……わかったわ。それなら、食堂で注文を聞くのと、軽い物をテーブルまで届けることと、空いた食器を下げて洗うところまでやってもらえる?」
割とやることが多くてメアリーは安心した。
あまり甘やかされるのは、居心地が悪いのだ。
「わかりました」
「そのかわり、夜の時間は働いてはだめよ?のんびりしてもいいし、勉強をしたいのなら、ほしい教材を買ってあげる」
「ありがとうございます。
それなら、早速で申し訳ないんですが、何か、薬草に関する教材を買ってもらえますか?」
「薬草に関する教材ね。わかったわ。
それから、私とマークには、敬語を使わないこと。義理とはいえ親子なのに敬語を使ってたらおかしいでしょう?」
母さんの言うとおりだ。
メアリーは反省し、その日から敬語を使うのをやめた。
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