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ロリコンではないので、君のように貧相な体を見ても何も感じません――
そう言われたのは、つい昨日のことだ。
彼は一瞬だけ声を詰まらせたけど、二度の咳払いの後に言う。
「君だって、泣きながら僕の胸に縋りついてきたでしょう」
「……っ」
今度は私が声を詰まらせる番だ。
うっすらとした記憶だけど、拠り所を求めて彼の胸に身を寄せたのを覚えている。
「僕も男ですからね……快感に戸惑って『課長……怖い』なんて言われたら、多少は興奮します」
「それはっ、ケホッ!」
動揺に追い打ちをかけられて咽せると、ペットボトルのお茶を渡された。
「それに、あれは欲情ではなく発情ですね」
「は?」
「好みの異性がいて、その色気に突き動かされるのが欲情。対して、発情は本能にすぎません。空腹で食事を取ったり、眠くなってベッドに入るのと同じ。……要は誰でもいいんです」
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