4月

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4月

うるさい。 ベッド棚に置いてある、時計のアラームを乱暴に叩いて止める。時刻は7時30分。普通なら、この時間に起きると学校に遅刻してしまう。 顔を洗って、制服に着替えて、朝食を食べて、それから… ……… 雨髄希輝は考えるのをやめた。 服や漫画等で散乱した部屋。閉めっぱなしのカーテン。掃除機はいつかけただろうか。そんな部屋の中で希輝はまた、憂鬱な気持ちになる。 希輝は今年から中学二年生になった。勉強が更に難しくなり、後輩も出来るので部活でも忙しくなり、中一の時よりか目まぐるしくなるだろう。来年には受験がある。だから、せめて勉強だけはしておくべきだ。 ところが、希輝はもう一度布団を被り、再び暗闇の世界へ落ちて行く。 分かってる。 こんな事をしているばかりではいけないと。 そんな事、自分が一番よく分かってー… 「…うっ……ひくっ…」 悶々と考えているうちに、涙が出てきた。それが一度始まってしまったらもう止まらない。希輝はベッドから起き上がり、勉強机の上に置いてある物を取ると、『ストレス発散』を始めた。 いつもと変わらない朝。
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