海ちんとお母さんとクッキー

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そして、お昼になりました。 ピンポーンと玄関のチャイムが鳴る。海ちんかなと思って扉を開けると、思ったとおり海ちんが立っていた。 「は~い! うさ子ちゃん、来たよ~」 と言って右手を上げ海ちんは笑った。 「海ちん、ようこそ~」とわたしが言い終わらないうちに、玄関の奥からパタパタパタッーとまるで猪が突進してくるような勢いで、お母さんがやって来た。 「海子ちゃん、ようこそ~わが家に、さあさあ、どうぞ上がって」 「お邪魔しま~す!」 海ちんは靴を脱ぎきちんと揃えて上がったその時、お母さんが海ちんに抱きついた。 「海子ちゃん~ようこそ~ようこそ~」 お母さんは、海ちんをむぎゅむぎゅと抱きしめている。 「あはっ、こ、こんにちは」 海ちんの顔を見ると青ざめているようにも見えるけれど気のせいかな? いや、気のせいではなさそうだね……。
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