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「やっぱり、家のお母さんは怖いでしょ」
「まあね、だけど、どんな料理が出てくるかは楽しみだよ」
海ちんは、右手の掌を握り笑顔を浮かべた。
「さあさあ、お待たせしました~」とお母さんはウルトラ甘い声を部屋中に響かせて料理を運んできた。
「待っていました~」
と海ちんはノリがよく答える。
「本当に、本当に~海子ちゃん~もりりんは嬉しいわ」とお母さん。
「あの、もりりんってなんですか?」
「あら、嫌だわ。知らないのね、わたしの名前よ、森子よ。森子はダサいからもりりんなのよ」
お母さんは、自慢げにもりりんよと胸を張る。
娘のわたしは恥ずかしい。
「は、はぁ……」と海ちんは答えているしね。
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