海ちんとお母さんとクッキー

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だけど、朝から台所に立ち、わたしや海ちんを喜ばそうと一生懸命だったお母さんの姿を思い出してみると、感謝すべきだなとは思うのだけど……。 中々素直に有り難いなとは思えない。 だって、やっぱり家のお母さんは鬱陶しいのだから。 今だって、お味噌汁やサラダに煮物等を運んでわたし達のテーブルに置いてくれる。 でも、その度に、「このサラダはね」と解説が入り聞くのも答えるのも面倒くさくなる。 極めつけには、「たくさん食べて大きくなるのよ。あ、うふふっ、まだ大きくなるのかな?」 と言って笑うお母さんだけど、鬱陶しいたらありゃしないと思ってしまうのだった。
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