海ちんとお母さんとクッキー

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「さあ、たくさん食べてね」 お母さんは、そう言って花柄の大きめなお皿を机の上にどーんと置いた。 ほっぺがピンク色のくまさんクッキーや猫さん、パンダ、蛙、そして、うさぎのクッキー等々お母さんらしい手作りクッキーがたくさんだ。 そして、見たくはなかった、『うさちゃん~大好き~』と『海子ちゃん大好き~』なんてメッセージが描かれたクッキーまである。 「わ~大好きって書いてあるよ」 「だね……」 「きゃははっ、可愛いね」 海ちんは口元をゆるめて良い笑顔だ。 わたしは、そんな海ちんの耳元に口を近づけて、「喜んでいるの?」と聞いた。
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