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「うさちゃん、なんでもないって顔じゃないよ。何か悩みがあるのならわたしに言って見てよ」
海ちんは、きっとわたしのことを本気で、心配してくれているのだと思う。だけど、まさか、悩みの原因が海ちん、あなたですとは言えない。
わたしが、黙っていると、
「うさちゃん、やっぱり、最近変だよ。言いたくなければ、言わなくてもいいけど、わたしはうさちゃんの友達なんだよ!」
海ちんの、わたしを見つめる瞳が優しくて、優しくて、もう駄目だ……。
その優しさが、心臓に突き刺さり、痛くて、どうにかなりそうだ。
海ちん、わたしは、こんな子なんだよ。海ちんを羨み、海ちんを疑い、その優しさにも気がつかない……。
ごめんね、海ちん。
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