君の傘で雨宿り

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雨粒に濡れぬように近づく。私の肩が彼の腕に触れる。 空を切っていた手の甲が微かに触れ合い、探り探りで手を繋ぐ。 昨日よりあらゆる距離が近づき、気温の低さがより体温を感じさせる。 雨は憂鬱なんかじゃない。 私にとって雨は、幸せを共有できる時間に変わった。 『傘の下』という二人だけの空間。 雨の日は特別な日に変わった。 君の傘で雨宿り。 そんな私の雨日和。
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