5人が本棚に入れています
本棚に追加
欲望を腕に 絶望を器に
恙無き現在にさめざめと
境界を囲う 世界を括る
歪無き現実にしがらみを
宵の半端な夜の加減に
感情と喧騒が行き交う
街の安易な縁の有無に
笑みと呆れを繰り返す
止めどない未練は無様な
その有り様を覆い隠して
当て所ない悲哀は彷徨い
やがて心奥へ降り積もる
追想を枕に明暗を眼前に
深淵の詞に浮沈は延々と
放り出した不安はいつか
灯り始めた希望はいずれ
強くまっさらに砕かれて
淡くとうめいに煌めいて
零から一を重ねていく
その歩みを繋げていく
瞳に留まるこの世界とは
余りに小さな痕と気付く
.
最初のコメントを投稿しよう!