sensitivity

9/18
前へ
/18ページ
次へ
頬に射す陽を掌で遠ざけて 傍らの緩やかな時に浸る 柔らかな風は梢を揺らして 微睡みを誘う平穏を知る 奏でるのは音のない呼吸 深く浸透する静寂の調べ 訪れるのは漠然とした無 瞬く事のない心に触れる 影を煌めかせる木漏れ日に 傍らの思い出を見つめる 柔らかな風は光を揺らして 夢に浸る私を呼び覚ます 翳す掌よりもっと熱い あの日よりずっと透明な その雫の跡だけ頬に残して .
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加