浜辺でのひろいもの

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「…ですか?」 「だい…?」 どこか遠く、遥か遠くで誰かが呼びかけている様な気がする。 しかしそれがどこからなのか、体を動かして確認しようとしても一向に指一本すら動かす事が出来ない。 体が鉛の様に重い。 加えて軋む様な鈍い痛みが全身を襲っている。 それでも無理やり目だけこじ開けてみると、くりくりとしたこげ茶の大きな瞳と目があった。 歳の頃は10歳くらいでクリーム色のふわふわとした髪の毛が印象的で、男の子なのか女の子なのか一見では判別出来なかった。 その容姿の愛らしさから、トウゴは天使だと思い、自分は天国へ来ているのだと朧げに考える。
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