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そう思い瞳を閉じたが、もう一度先ほど見た天使の姿を確認しようと薄っすらと目を開けるが、もう目の前に姿はなかった。
(天使も去って、いよいよ地獄行きか。)
トウゴが再び目を閉じると、耳にザザーンという波音の様な音が聞こえてきた。
(地獄で波の音が聞こえてくるなんて、俺はどこまでもヤタネスクの様に海と共にいたいんだな。)
薄れていく意識の中でヤタネスクに産まれた事をトウゴは誇りに思った。
いよいよ意識が遠のいていきそうになった時、急に自分の意思とは無関係に体が動いた。
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