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「マアヤ様、おひとりで大丈夫ですか?」
マアヤと呼ばれた女性に抱えられているのとは逆側から声がして、トウゴはゆっくりと振り返る。
すると、一番最初に見た天使と思った子どもの姿があった。
「お前、天使じゃなかったのか?」
トウゴがまた息も絶え絶えに言うのに、目を向けられた子どもはビクッと驚いて背筋を伸ばす。
「僕は天使ではありません!呪唱師見習いのナツメと言います!」
呪唱師という言葉を聞いて、トウゴは一瞬目を丸くして驚いたが、それよりもこの子が「僕」と言った事で男の子だと判明した事に小さく笑った。
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