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そんなトウゴを不憫に思い、祖父はあれこれ言わずにトウゴの意思を尊重した教育をしていった。
結果、時々身分を隠しお忍びで歓楽街へ繰り出して飲みに行ったり、海軍に紛れて共に海賊討伐に出かけたりと、かなり自由奔放に成長していった。
「しかし、そういった海がしける時の方が海賊たちも活動が活発になるのだろう?ならば、一網打尽に出来るチャンスだ。」
トウゴは船長の忠告も聞かず、ニッコリと不敵な笑みを浮かべた。
こうなってしまうと言うことを聞かなくなるのを重々理解している船長はため息をつくと、観念したように眉間の皺を緩めた。
「我々も細心の注意を払いますが、危険だということを承知してくださいませ。」
船長の言葉にトウゴは軽く頷くと鼻歌まじりに船へと乗り込んだ。
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