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マアヤはそのままやっと泣き止んだナツメを連れて部屋を後にしようとする。
襖に手をかけ部屋を去ろうとするマアヤの後ろ姿に惹きつけられる。
「マアヤ!」
トウゴは無意識のうちに声をかけていた。
トウゴに呼び止められたマアヤは驚いた様にトウゴへと振り返る。
ふいに呼び止めてしまったが、無意識にしてしまったのでどうしたらいいのか自分でも分からなかった。
ただ、目の前からマアヤがいなくなるのが嫌だった。
「…おかゆ、美味かった。…色々ありがとう。」
小さな声でボソボソと喋ったが、マアヤにはきちんと聞こえた様で、照れた様に頬を少し赤くして小さく頷いた。
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