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「向こうのトビ島の右前方3里先に、リルク党の旗印が見える!!」
その言葉を皮切りに、船内に緊張感が走る。
トウゴが叫んだ「リルク党」は大小様々存在するヤタネスクの海賊の中で最大規模の組織でありトウゴの両親を暗殺した組織でもあった。
その組織を確認したとなれば、このまま引き返すわけにはいかない。
「確かにあれはリルク党の旗印。やはり嵐に紛れて悪事を働くつもりなのでしょう。」
海軍の兵隊長がトウゴの隣に立ち、望遠鏡でトウゴが示した位置を確認していた。
「忌々しい海賊どもめ。今日で決着をつけてやる。」
トウゴは大きく気合を入れた。
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