42人が本棚に入れています
本棚に追加
そしてトウゴを乗せた海軍の船は海賊に見つからない様、慎重に旗がなびく場所へと進んでいく。
トウゴは相変わらず船の先に立ち、海賊船をじっと睨みつけている。
「船に近付いたら、逃げられる前に一気に海賊たちの身柄を確保します。相手も有象未曾有の輩です。ある程度の手荒な真似は覚悟をなさってください。」
海兵隊員が大真面目な顔つきでトウゴへと囁く。
「もちろんだ。荒くれども相手に無傷でいられるとは思わんさ。だが、これで国が平和になるのであればそれにこした事はない。」
トウゴの国を想う気持ちに海兵隊員は胸が熱くなった。
最初のコメントを投稿しよう!