荒れ狂う海で

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そしてトウゴを乗せた海軍の船は海賊に見つからない様、慎重に旗がなびく場所へと進んでいく。 トウゴは相変わらず船の先に立ち、海賊船をじっと睨みつけている。 「船に近付いたら、逃げられる前に一気に海賊たちの身柄を確保します。相手も有象未曾有の輩です。ある程度の手荒な真似は覚悟をなさってください。」 海兵隊員が大真面目な顔つきでトウゴへと囁く。 「もちろんだ。荒くれども相手に無傷でいられるとは思わんさ。だが、これで国が平和になるのであればそれにこした事はない。」 トウゴの国を想う気持ちに海兵隊員は胸が熱くなった。
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