狂った人生

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狂った人生

なんでこんな学校生活なのだろう。悪魔・リノヴァはこれで良いの? ここは、ある異世界…、いや、正確にはアルデマト王国だけど、まあ、その国にある学校。お洒落な城みたいな見た目だけど学校。ここにはたくさんの種族の者が集まる。天使、妖怪、魔法使い、鬼、勇者の息子、すごい人では神なんかも。その中で唯一、一人だけしかいない種族がある。それがこの私、悪魔のリノヴァ・グリーマーである。私はある貴族の悪魔の子として生まれた。本来、悪魔の入校は禁止されているけれど、なぜか入れた。理由なんか親には聞かない。まず、聞けない。私の親は常に仕事、仕事、仕事。忙しいから年に数回程度しか会えない。そんな訳だからね。  でも、この学校に入ったせいで、私の人生の大半は狂った。いじめられて、嫌がらせをされて、仲間にもいれてもらえず…。学校でよく「二人でペアを組みましょう」と言われるが、大体一人余るのが私だ。  そんなこんなで一年生は終了。ここから二年生に入る。二年生では比較的いじめのレベルが下がった。まあ実はクラスに優しい人が多かったお陰なんだけど。でも、友達がいないのは当然。絵を描いたり、本を読んだりして暇を潰す。でも、いつも机とにらめっこ状態だった。  そんな日が続いてもう三年生。二年生とほぼ同じ学校生活を続け気づいたらもう半年。体育祭という地獄の行事もなんとかクリア。まあ、100㍍は13秒とまあまあ速い方なのだけれど。  で、そういう学校生活を続けてなんとか卒業…。の、はずだったんだけれど。
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