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「返事がないのは、同意だと受け取りますから」
耳に息を吹きかけられ一瞬ぽぅ〜っとしていたのを、仁王寺はそう勝手に解釈をして、
「では、俺もちょっと仕事を片付けますんで、終わったら一緒にホテルに行きましょうか」
と、話を進めてしまった。
「……えっとあの、俺はまだ行くとは……」
ささやかな抵抗をしてみるが、仁王寺は聞こえてはいないのか、それとも聞こえているのに無視を決め込んでいるのかなんの反応も返さなかった。
一緒にホテルとかは……アリなのか?
と、パソコン画面に向き合う彼の横顔を見つめた。
……横顔も、イケてる……ダメだ、明確な断る理由が、何も見つからない……俺は、彼とホテルに行ってしまうんだろうか?
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