脱がせたい。後編

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……というわけで、ホテルに来てしまったわけだが。一体、何がというわけなんだ。 全くもって、納得がいかない。 だいたいデキる男でもある仁王寺はさっさと自分の仕事を片付けると、「行きますよ」とグイグイ俺の手を引っ張るもんだから、拒むヒマすらなかった。 あっという間に、こいつにホテルに連行されたと言っても過言ではない。 「……で、何をするんだ?」 と、改めて彼の顔を窺うと、 「……何って、することは一つですよね」 と、いきなりベッドに押し倒された。 「ちょ、待て! 展開が、早くないか?」 上からのし掛かられ焦る、その俺の首筋に、 「早くないです。やることはわかってるんですから、先に進めた方がいいでしょう?」 薄く形のいい唇を、ひたりとあてた。
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