脱がせたい。後編

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息を吐き顔を突き合わせて、 それから、どちらからともなくキスを交わした。 「……これからもっといろんなことを研究して、先輩を感じさせられるようにしますので」 そんな風にも話す彼に、 「……いや、あんまり研究はしなくていいんで、」 やや恐縮しつつ応えて、 「……その、俺のこと愛してくれたら、それでいいから」 ちょっと照れながら、そう伝えると、 「……愛します、俺の全身全霊で」 グッと手を握られ熱っぽく宣言をされて、 「ああ、いや、そこまではしなくても……」 軽くはにかみ笑いを浮かべると、「そこまでさせてくださいよ…」と、切なげに見つめられた。 「……先輩と、本気で愛し合いたいんです」 俺を見据える真剣な眼差しに、 「……わかった」 と、自分からも彼の手をぎゅっと強く握り締めて、 「……俺も、おまえと本気で、愛し合うから」 ベッドの上で互いの手を固く握り合い、熱く視線を絡めて、込み上げる想いに唇を重ねた。 スーツの決まりすぎる彼との付き合いは、ようやくまだ始まったばかりだった……。 了
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