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どうして仁王寺に面白がられているのか全くわからない。
俺のどこがそんなに笑えるっていうんだ……とかぶつくさ思いつつ、
残っている仕事をこなしていると、いつの間にか俺以外にはフロアに誰もいなくなっていた。
ヤバい…スーツに気を取られているうちに、また遅くなってしまった。
だが、今日も会社には俺好みのスーツのコーディネートがあふれていたーー体育会系の胸厚な彼を包むブラックスーツも良かったし、女みたいに細身な彼の体にフィットしたスーツも最高だった……、
……ああ、でもなんと言っても、仁王寺だよな。
あいつは、スーツのカリスマだ。いや、レジェンドだ。もとい、やっぱり神だ!
あいつほどスーツの似合う男を、俺は知らない……などとまた妄想を巡らせていたら、
「瑞樹先輩、」と、ふいに声をかけられた。
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