脱がせたい。後編

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脱がせたい。後編

「……脱がせたいんですか? 俺のスーツを」 って……え? また俺は、声に出ていたのか? 「出てましたよ、確実に。顔に」 言って、仁王寺がにこりと微笑む。 そのイケメン然とした笑い顔につい見惚れながら、 顔に……? と、思考が止まる。ちょっと待て。じゃあ俺の心の声は、漏れてたんじゃなかったのか? 「だったらおまえは、なんで俺の考えてることがそんなにわかるんだよ?」と、首を傾げた。 「わかりやすいからだと、言ったでしょう」 仁王寺の答えに、ぐぅの音も出ない。 「……でも、そういう先輩のことが、」 もう一度、チュッとキスをされて、 「好きだから、わかるっていうのもありますけど」 臆面もなく言われた。全くもって色男は、甘いセリフにもためらいがないというか、なんというか……。
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