5月の笑止荒廃化世界

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5月の笑止荒廃化世界

最終決戦するにはちょうどいいくらい暖かい一日だ。 太陽が明るく降り注いで、山盛りの瓦礫と文明の残骸だらけの東京の街を優しく照らしている。 ミサイルが降りまくる毎日だったから、ちょっとは晴れてる瞬間が訪れてくれるだけでありがたいかぎりだ。 今日はダンスで月まで飛んでったがパン屋が大気圏突破して帰ってくるタイミングだ。 あのパン屋は踊りながらパンをこねた上にフランスパンを配りながらフランスまで飛んでいけるレベルのすごい男だったから、争いを終わらせるにはもってこいだ。 くそしょうもない戦いで都市は荒廃し、遺伝子誤操作で生まれた100メートル級の巨大な赤ん坊が倒壊したサンシャインビルで積木をやるような日々だ。
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