【2】

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4人はすっかり仲良くなり、談笑をしていた。 母親が「風ちゃん、お兄ちゃんが欲しかったの?」と笑いながら言うと「そうなんだよ。5才の頃のクリスマスプレゼントで何が欲しいか聞いたら『お兄ちゃんが欲しい』って駄々をこねちゃってねぇ。無理だって言ってるのに欲しいって言われて、あのときは参ったよ」と笑いながら話した。 風は知恵の輪に夢中になっていて、伊織がその様子を微笑ましく見つめていると「そう言えば、伊織も『ボクも妹か弟が欲しい』って駄々をこねたことがあったわね。」と笑いながら言うと「んっ?そうだったけ?よく覚えてねぇや♪」と言い、お水を飲んだ。 すると「出来たぁあ!」と言い、風は物凄く嬉しそうな顔をしながら知恵の輪を突き上げた。 それを見て伊織が「良かったな。おめっとさん♪」と言うと「あんがと♪伊織くんがお兄ちゃんだったら、ふう凄く嬉しいよ!」と笑いながら言うと、父親と母親は顔を見合わせて「とりあえず、4人でお出かけとかしましょ?」と母親が微笑むと「そんなことしないでさ、今スグ一緒になりなよっ!」と言いながら、ふうは前のめりになってニッコリと微笑んだ。 父親が「どうやら、またお兄ちゃんが欲しい病になっちゃったみたいだな。とりあえず手続きとかお引越しとかあるから、来年からだな」と父親が微笑むと「んむぅーわかったわよ。じゃあ、真面目に学校行くね♪」と言うと「そうだぞ。ちゃんと行かないと、伊織くんも困るぞ?なっ?伊織くん?」と言ってきた。 伊織は「えっ?あっ?あぁ。そうだな。でも無理して行くことねぇと思うけど…」と言い、トイレへと向かった。 母親が慌てて「ゴメンなさいね!ウチ、自由奔放がモットーで…」と言うと「確か、暴走族にも入っているんだよね?これは賑やかになるなぁ♪」と父親は豪快に笑った。 風も伊織のあとに着いていった。
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