【3】

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父親が起き上がると、伊織が立っていた。 「やぁ伊織くんじゃないか…どうしたんだぃ?」と言い、微笑みながら歩み寄ってきた。 伊織が「ちぃっとダチとツーリングしてたら、銃声が聞こえたンで心配になって来ただけだよ」と言いながら、ニコッと微笑んだ。 父親が銃を構えると「私はねぇ、君たちみたいなどうしようもない(ムシ)ケラ共が大嫌いでね…消えてくれないか?」と言いながら、微笑んだ。 伊織が「蟲ケラか…それは、アンタらのことだろーが…」と言い、タバコを咥えると火を着けて父親をギロリと睨んだ。 父親は震えながら「お前さえいなければ、あの女は俺のモノになれたのに…」と言うと、伊織に銃口を向けた。 「あの()は、金儲けのオモチャなんかじゃねぇンだよ!!」と言い、思いきりライフル銃を蹴り上げた拍子にライフルが放たれ、シャンデリアに当たって父親の上に落ちた。 父親はその場で動けなくなってしまい立ち尽くすと、シャンデリアに押し潰され、上がっていた手がパタリと手が落ちたと同時に血が流れた。 伊織は無言で立ち去ると、遠くからパトカーのサイレンが鳴り響いた。 大樹が「伊織、早くしろっ!!」と言いながら、裏口へと誘導した。
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