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バイクに乗り、先程の公園に到着した。
少女が「んー!楽しい時間は、あっという間に終わっちゃうね…」と一瞬だけ寂しそうな顔をすると「また明後日、会うんだろ?」と言うと、伊織は優しく微笑んだ。
少女が「へへっ♪あんがと♪また会おうね♪バイバイ♪」と照れ笑いをしながら言い、帰っていった。
伊織は不思議な娘だなぁ…と思いながら、学校へと向かった。
学校に到着すると「おー。今日も来ねぇかと思ってたぞー?」と言いながら、生活指導の山本一朗先生が笑いながら声を掛けてきた。
「オッス♪俺が来なきゃ、始まんねぇだろうが」と言いながら、伊織は購買の所へ行って焼きそばパンとバナナオーレを買うと、屋上へと向かった。
伊織は人と食事をするのが苦手で、いつも一人で食べていた。
ボンヤリとあの少女のことを考えながら、食べていると何故だが胸がドキドキした。
そのドキドキを紛らわすために、タバコを咥えると火を着けた。
萌未には感じることがなかったが、あの少女といたときに何故か心の底から楽しいと思っていた。
少女は不思議な娘だったが、気になるようになった。
跳ね跳びで起き上がると、教室へと入って行くと「おそよう♪」とクラスメイトたちが声を掛けてきた。
伊織が席に座ると、社会科の担当の先生がやってきた。
授業が始まり、いつもの学校生活が始まった。
伊織は窓の景色を見ながら、またしても少女のことをボンヤリと考えていた。
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