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家に着いて、居間へと行くとメモが置いてあった。
今日の夕食はハンバーグとのことで、冷蔵庫からハンバーグを取り出してレンジで温めた。
その間に先程もらったクッキーを食べていた。
いつも何かしらもらっているから、お礼をしないとなぁと考えているうちにハンバーグが温まった。
ハンバーグを食べながら、ボンヤリとあの少女のことを考えていた。
よく考えたら、くっきり二重でまつ毛も長いし笑顔も可愛い娘だったなぁ…と思いながら、食器を片付けてお風呂に入った。
萌未はしょっちゅう見せびらかすかのように伊織と歩いていたのがわかっていたためデートは心の底から楽しめず、いつもバイトや暴走族の集会があると言っては逃げていた。
大樹とバカを言いながら、しゃべるのが心の底から楽しかった。
部屋に入ると、特攻服が畳んであった。
今日は集会ではなかったため、特攻服を机の上に乗せてラジオを聞きながら目を閉じた。
ふとそのラジオからノイズが出て、頭が段々と痛くなってきた。
ラジオを消して、フラフラと救急箱を取り出すと震える手で6錠鎮痛剤を手にすると一気に飲み込んで、水に流し込んだ。
先程の萌未に言われた言葉が頭の中をグルグル回ってきて、段々と苛立ってきて「クソがっ…!」と言いながら、テレビの砂嵐にしてソファでボンヤリと見つめていた。
砂嵐を見ていると、何故だが心が浄化されていくような気持ちになった。
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