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蒼にぃの恋人
「そうにぃ、電子辞書借りていい?」
ノックもせずにドアを開けた私がいけなかった。そんなの当たり前の礼儀で当たり前過ぎて、つい気をぬいてしまったのかもしれない。
目の前に広がった光景に私は開けたドアを思いっきり、そのまま閉めた。
「ごめんなさい」
そうにぃと友達の音無 葉琉がキスしてた。多分、濃密なやつ。ふたりのシャツははだけてて。。。。
音無くんは帰り際、
「ちょっと小学生には刺激強すぎだよね」
爽やかにそんなことを言いながら私の頬にそっと指をそわせた。顔が真っ赤になっているのが自分でもわかる。絶対、それを楽しんでる。音無くんはちょっと長髪の中性的な、女の子からきゃぁきゃぁ言われるイケメンくん。兄の蒼馬(そうま)とは中学以来の友達で二人は今年の4月から高校2年生。
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