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「わかった。じゃあ、瑠音に頼もうかな」
ちょっとホッとした顔したね。
「帰る前に休憩室でコーヒーくらい付き合って」
「うん」
さすがに悪いと思ったのか、そこは付き合ってくれた。
俺は自動販売機にコインをいれる。
コーヒーを飲みながら、他愛もない話を少し。
あの薬は遅効性だから、すぐには症状は出ない。コーヒーの中で静かに溶けたはずの錠剤。
「蒼にぃ、なんかちょっと疲れてるみたいで、私、もう行くね」
少しずつ、効き始める。
「顔色よくないし、念のため、診察しておこうか?疲れが出てるのかも」
「大丈夫、タクシー拾う」
タクシーを一緒に待つ。
やって来たタクシーに乗り込もうとした瑠音が少しふらついた。
「やっぱり、ホテルまで送るよ」
二人でタクシーに乗り込む。
全て計画通り。
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