なぜか、美少女( ※ 男)になってた

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「ミ、ミナトさん!? この方が男って、どういうことですか!?」  ヒノが困惑した様子でミナトに問いかける。 「えっ、あっ、な、なんでもないの! も、問題ナシよ! 武器は持ってなかったわ!」 「い、いきなり問題無しと言われても意味が分かりません!」  僕のアレを握ってしまったせいだろう、ミナトは顔を真っ赤にして、とても慌てている。  かくいう僕も、こんな状況で冷静になれる訳がない。  まだ彼女すら出来たことないというのに、見知らぬ少女に大事な部分を触られてしまうとは・・・。 「僕、もうお嫁にいけない・・・」 「ミナトさん!!! 貴女は一体、何をしたのですか!!!」 「な、何もしてない! 何もしてないわよ!!!」  その時。  近くで、ドン、と何かが爆発した様な音が響いた。 「ッ・・・!? 今のは・・・!?」  それも一回ではない。  銃でも乱射しているかの様に、何度も爆発音が鳴り響く。  そしてそれに混ざって、低い唸り声の様な音が部屋を振るわせる。    「部屋の外で何かあった様です・・・!」 「わかってるわ!」  二人の表情が、緊張感のあるものに切り替わる。 「ちょっとアンタ、早く服を着なさい」  脱げと命令したかと思ったら今度は早く着ろって、なんと理不尽な・・・。  そう思いながら服を着ると、突然ミナトが僕の両手を握り締めた。 「ひっ!? な、な、何!?」  生まれてこの方女性とまともに接した事がないせいで、思わず声が裏返ってしまった。   手を握られた事と、童貞臭い反応をしてしまったせいで、二重に恥ずかしい。  しかしミナトの表情は厳しく、とてもラブコメチックな展開を期待出来る様子ではなかった。   「えっ・・・こ、これは?」  そして、僕の両手には・・・手錠がかけられていた。 「私は、まだアンタを安全だと認めた訳じゃない。放っておいたら何か悪事を働くかもしれないでしょ。このまま一緒に連れて行くわ」 「えぇ!? 待って、僕本当に何もしません・・・!」 「それを判断するのは私たちよ。さぁ進んで」  ミナトに首の後ろを捕まれ、強引に歩かされる。  「は、はい・・・」  抵抗しても無駄だと思われるので、仕方なく彼女の言いなりに。 「全く、ミナトさんは乱暴ですね」  ヒノが片手に剣を構えながらドアを開き、僕もミナトに押されながらそれに続く。     すると、とんでもない光景が目に入った。 「くっ、まさか。もうこんな・・・!」        部屋の外は大きなホールとなっていた。  そしてその床には、鎧に身を包んだ兵士達が、血を流して倒れている。        それも一人ではない。  何人もの兵士達が、ピクリとも動かずに倒れている。  そして、その中心には、黒いコートに身を包んだ、色気のある女性が立っていた。
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