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家族という関係で迎えたバレンタインデー。
……
彼は私に、逆チョコレートを贈った。
家族としてじゃない。
友人としてじゃない。
義理チョコじゃない。
これは……
本命チョコだ。
罰だ、と思った。
彼は私を、呪おうとしている。
これから、ずっと……。
でも、初めに呪いをかけたのは、私なのかもしれない。
私が言ったからだ。
「また、逆チョコレートを頂戴ね」
これは、呪文だったのかもしれない。
呪いにしたのは……私の欲だ。
呪いじゃなくて、魔法であって欲しかった。
チョコレートのような魔法であったなら……
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