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「うずくまってなにしてんの?なんか悪いものでも食べた?トイレ行ってきなよ。」
咲里だった。
「腹、痛くねぇし。」
てか、うずくまってた原因はおまえだっつーの。
心の中で愚痴る。
「そっ。お腹痛いんじゃないなら後でスイカ食べよ。うちからお裾分け。今、おばさんが切って店の冷蔵庫で冷やしてくれてる。」
そんなことを言いながら当たり前のようにまた俺の隣に座る。
ほらな、またふんわり甘い匂いがする。
テレビをつけて見始めた咲里の隣で俺はムクムクとわいてくる邪心に打ち勝つため修行僧になるべく、スマホを手に取りゲームを始めながら瞑想する。
落ち着け俺。
平常心、平常心。
てか、また今日も短パンなんか履いてきやがって。
ったく。
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