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ちなみにこのゲームにはランクの概念がある。といっても、今時のゲームとしては珍しいアルファベット五段階って感じ。
オレも清介も二年前まではガッツリやり込んでランクはBになったけど、年が年だからここ最近はやってないのもあって、B止まりなんだよなぁ…
ペガースとヘラークスはフィールド内を歩き回ること数分、特にボスモンスター反応がないので、そのまま休憩エリアに向かい、コネクトを解除した。
―休憩エリア―
「ここまで歩いてモンスターの反応がないのって珍しいよね、ヒロくん。」
「うん。グリズリー系統のモンスターはこういうフィールドの奥地、それも川沿いに出てくることがほとんどだからな…この手のクエストが毛嫌いされる理由がよく分かるよ。」
「珍しいっていうのもそうだけど、一番はフィールドが結構入りくんでるってところがまた面倒くささに拍車をかけてるよ…」
「そうかもね。そろそろ、奥の方に進んでみようか。」
馬宙と清介は再びコネクトしてフィールドに戻っていった。
『…こちらcode001、目標が再度フィールド内に向かうのを確認。』
『了解、速やかに次のプランに移行し、目標を駆逐せよ。』
―森林フィールド・奥地―
馬宙と清介の読みが的中し、今回のクエストのクリア条件のモンスター・ハウルスグリズリーが現れた。
『アレがハウルスグリズリー…前足が発達して二足歩行ができるようになったグリズリーってところか。』
『結構強そうな部類に入るよね…』
『大丈夫だって、今回のクエストはオレたち二人の肩慣らし…というか本調子を取り戻すためのものだろ?』
『そうだよね…よし、久々だけど、一気に行くよ!』
『うん!』
ペガースは盾から剣を引き抜き、グリズリーの背後に回り込むべく駆け出した。
それに合わせて、ヘラークスもグリズリーを自身に気をとらせるために威嚇射撃した。
『はぁぁっ!』
ペガースの一撃は見事グリズリーにヒットして、グリズリーの体力を大きく削った。
グリズリーは地が震えるほどの響く声で痛みに呻く声をあげた。
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