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『お前達に次など無い。お前達はここで私が処分する!』
相手の動きがますますキレよく、激しくなってきた。本格的にオレたちはピンチになり始めた。
そもそも向こうが反撃させてくれそうにもない。
ペガースもヘラークスもディスプレイには〈ALERT〉の表示が出た。一般にこの表示がディスプレイに出ると、自動的にコネクター(コネクトしている人)を守るためのシステムが作動する。
このシステムが仇となった。動きが鈍り始めた二機はもはや相手からしてみればサンドバッグ以下の存在だった。
『ヒロくん…どうしよう。ヘラークスが動かなくなってきてるよ!』
『ペガース、お前…そんなやられっぱなしなんかダメだ!オレたちでどうにかアイツの隙を見極めてみせるからそれまでは耐えてくれよ!』
ペガースのカメラアイが返事をしたかのように光った。しかし、相手は未だに攻撃の手を緩めていなかった。
『このぉぉっ!』〈ビートサンダー〉
ヘラークスの攻撃はペガースに当たってしまい、ペガースは電撃波に捕縛されてしまった。
『フン、同士討ちを後悔して消えろぉ!』
〈デュアルブラスター〉
相手のコネクトメイルは両手のハンドバルカンを組み合わせて、そのままヘラークスに集中砲火した。
当然、ヘラークスはALERTを通り越したダメージを受けたことにより、コネクトが解除され、清介の姿に戻ってしまった。
『清介…お前、絶対許すもんかぁぁ!』
〈ペガース・ExVフェーズ、移行〉
ペガースは青い光を纏った。この形態になると性能が格段に上がるが、ペガース内蔵のAIとの連携がうまくとれないと暴走してしまう可能性があった。
『素早くなったからと言って、この私を出し抜けたと思うなよ、人間。』
『うぉぉぉぉっ、よくも…よくも…よくもぉぉっ!』
今の馬宙は清介を倒されたことで怒りに満ちていた。
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