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―2016年のサイバーアース郊外― 馬宙はなんと10年前のサイバーアースに飛ばされていた。もちろん、コネクトギアは壊れたままだった。 「ここ…サイバーアース…なんだよね?」 「その通りだよ、馬宙くん。」 馬宙の目の前にいる怪しげな男性は彼の協力者・清水(しみず)で、この世界を管轄するスーパーアカウント・アザゼルでもあった。 「清水さん、これどういうことですか?」 「その感じだと、現代で何かあったようだね。ここで話すとまずい、ひとまずはルームへ。」 ―アザゼル専用ルーム― 「さて…ここを簡単に説明すると“過去のサイバーアース”ということになる。つまり、キミはいてはならないというわけだ。」 「そっか…ここにはもう一人のオレがいるって可能性があるから…」 「察しが早くて助かった。では続けよう。恐らく、現代…キミが元いた時代にやって来たのは未来のコネクトメイル・ネオロイドだろう。」 「ネオロイド……?」 「彼らは現代には存在しない…というよりは運営がまだ解禁していない存在だ。故に誰も攻略することはできない。」 「そんな…じゃあどうすれば?」 次の瞬間、ルームが轟音と共に大きく揺れた。近くで爆発音も鳴っていた。 「馬宙くん、ひとまずは退避だ。私のコネクトメイルで出る!」 ―過去のサイバーアース郊外― ルームを出た二人はコネクトメイルにコネクトした(馬宙は乗っているだけ)。しかし、そんな彼らの目の前に現れたのは馬宙と清介を完膚なきまでに叩きのめしたネオロイドだった。 『私も初めてみたよ…未来のコネクトメイルはここまで進化しているというわけか。少し揺れるが、大丈夫かい?』 『はい!』 『運営からの歓迎…ということは、現代(むこう)で001がやってくれたということか。』 『運営に管理されているはずのお前達が何故動いている!?』 『我々は長きに渡る封印の中で“意思”を発達させたのだ。それにより自発的に封印のコードを解除したのだ!』 『何ということだ…ならば、私はお前達を生み出した親として、処分するまで!』
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