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「アキト!」
「トワ!」
感慨に耽っていると、父様の名前を呼ぶ声が聞こえた。父様以外は基本的にさま付けなのに、そうじゃないフランクな呼び方だ。
父様もその人を見つけて嬉しそうに抱きついていた。
「久しぶりだな! ほんと、変わらないなアキトは」
「トワこそ変わらないじゃないか。元気そうだね」
「ああ。すっかりおっさんだよ」
仲良さげな雰囲気に、あの人が父上がよろしくと言っていた人なのだとわかった。何となく見覚えはある。子供の頃何度か会ったことはあるような気がする。
「ノア、彼はトワといって、俺がここにいたときにお世話になった友人なんだ」
「こんにちは。ノアです」
「おお! 大きくなりましたね、ノア王子。お元気そうでなによりです」
父様に対してはフランクなのに、俺に対しては敬語だなんてなんだか不思議な感じだ。父様も気にした様子もないし、二人には俺のわからない関係があるのだろう。
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