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「堂々とした感じが、エドワードさまにそっくりです」
「そんな、私と父上は血が繋がっておりませんから、似るわけがありません」
「なに言ってるんですか。正義感が強そうなところとかそっくりですよ。そういうのは、血の繋がりなんて関係ないのかもしれませんね。家族としてそばにいると似てくるものなんでしょう」
明るくそう言いきられ俺は言葉を失った。正直、すごく嬉しかったのだ。王子として、恥じない行動をしよう。ずっとそればかりを考えていた。本当の息子として迎えてくれた父上と父様に恥じない生き方をと。それでもふと思う。自分は王子としての器はないのではないかと。
俺の生まれは一般家庭だ。特別裕福ではなく、小さな頃に死に別れ、それからは孤児として孤児院で暮らした。教養も素行も、もとが違う。生まれ持った気品とか、オーラとかどうしようもないものもあるのだと、生きていくなかで痛感した。
それでも父上も、父様も俺を見捨てないでいてくれた。息子だと、愛しいといつだって手を引いてくれた。
だから。そんな風に、似ていると言ってもらえたことがこの上なく嬉しい。
「ありがとうございます。ありがとうございます!」
「えっ、俺、なんか言った? えぇ」
「俺もね、トワには救われたからな。トワは自然と人を救える人なんだよね」
「なに、どういうこと?」
トワさんは戸惑ったようにしながらも、顔をあげた俺が笑っていたことにほっとしたのか、父様に会わせたい人がいるんだと切り出した。
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