北寄りの中央の森

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俺の呪いが神様に通じたか?いや、無信仰者の俺が都合のいい時だけ神にすがるなんて図々しいにも程が 視界の隅に何か写った気がした。目を凝らすと2メートル程先に黄色く光るモノが見える。 脚をひきづって近寄るとそれは小さな白い花をつけた草だった。見た目は単なる雑草だが縁取るようにして全体から光を放っている。 どうせこのケガだ警戒するだけ無駄だろう。 光る草に手を伸ばし掴み取ると掌にすっぽり収まるくらいの一枚の葉になった。 一体何が起こったんだ!? 明らかに形が変わっているし、シュガーの時と同様葉の上に〈薬草〉の文字が浮かんでいる。 文字通りこれが〈薬草〉ならこのケガを治せるのか? そんな馬鹿な… だが他に選択の余地は無い… 「もうこの際一か八か!生きるか死ぬかだ!!」
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