犯罪組織

3/3
11人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
『一家五人行方不明』 そう書かれた記事だ。 家族五人が突然に消えたのだが、借金があるため夜逃げの可能性もあったが、数年後地中からミイラとなって掘り出されたという内容だった。 「ユマとアイバーンくんは、どう思う?数年でミイラになると思う?」 トラクの挑発的な発言にユマとアイバーンは、視線を交わすがお互いに頷いた。 「トラクちゃん、俺らは試されてるのか?」 トラクは、頬杖をついてにっこりと笑う。 「もちろん。大変なことに首を突っ込むんだからね。私にはすぐに分かったからね。ちなみに組織的な犯罪だから、このくらい解いてもらわないと協力はできないよ」 ユマは、うんと背伸びをする。 「トラクちゃん、授業でヒントくれたじゃん。食肉植物を使った木魔法……。それしかないね」 「うふふ。流石ユマくん、正解だよ。でもね人間五人をミイラにしちゃう食肉植物を操れる人って、かなり手強いよ?アイバーンくんがいても危険よ?それでもやる?」 「もちろん」 即答のユマ。 「俺もだ」 アイバーンも即答。 「流石ね。じゃあ耳を貸して」 ユマとアイバーンに耳打ちをするトラク。 三人の運命は少しずつ動く。 だが、身寄りの三人は世話になった学園や街に恩返しをしたい。 その思いが危険と飛び込んでいくのだ。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!