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──今日は着替えを持って俺の家に来てる百合に相原のこと、報告した。それに対して百合は
「知ってる」
あっさりと、だけど、嬉しそうにそう言った。
「だって、るーちゃん、めちゃくちゃ幸せそうなの、隠す気ないんだもん」
「あはは! そうだな。あーゆーとこ、可愛い」
ん?……これ、まずかったか。
「本当に」
百合は気にする素振りはなく、ホッとする。
だけど
「宮さん、素敵だもんなー、大人で」
そう言って……S気をチラリと出す。
それに、大人な対応が出来ないのが俺で
大人な対応が出来ないからこそ
“大人がいい”って言われるにも関わらず
イラつきを顔に出す。
何なら言葉にも出す。
「確かにな、だけどさ……なんかさ。今のは……」
それに百合が満足そうに笑った。何だよ。
悔しいけど、まぁ……
いいか。
「良かったね、本当に」
そう言って笑う百合に
「良かった、本当に」
俺もそう言った。
相原と宮さんが上手く行って。それに、結城さんと佳子さんも。
それから……
俺達も。俺が近づくと、自然に目を閉じる百合に。
……良かった……
そう、思った
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