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「……なぁ、百合ってモテてたりする？」
本人に聞いてしまう俺。余裕もプライドもなし。
「んー……モテてる自覚はあったんだけどね。結局全部、一人の女に持ってかれるんだよね。腹立つことに」
？
「何だ、それ」
「父も、弟も、私の事は相当好きだけど……本命は母親！」
そう言って笑った。
……うーん……真剣に答えてくれなくて良かった。聞いておいて、恥ずかしい。
真ん中とって、俺。有村さんがそう言ってたな。
フラットか……俺と他の男との違いは何だろう。
確かに、そう思ってしまうな。
『それがいいところ』か。
俺の顔に、いつものように小首を傾げて聞いてくる
「どうしたの？」
「いや……別に」
「そ」
不思議そうな顔して、それからニッコリ笑った。
ま、俺にしか見せないか。今の……顔とか。
「可愛い」
抱き寄せてそう言った。
「ふふ、それ……色んな人に言ってるでしょ。ー」
……。
……マジですか。俺……そんなイメージ？
「言いませんよ」
これからは……気をつけようとは、思う。
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