3784人が本棚に入れています
本棚に追加
──気づけば、堂本くんと付き合って半年以上が過ぎようとしていた。
最初の3ヶ月は無くてもいいくらいの浅い付き合いだったけど。
最近は、一緒に過ごすのも当たり前のようになってきた。
……そんなクリスマスも目前となった日
「クリスマス、どうする?」
堂本くんがそう聞いてきた。
「クリスマスはねぇ、家族と」
毎年のこの行事を宏樹は凄い楽しみにしている。姉サンタは彼の為にかなり前からプレゼントをリサーチしている。
「んじゃ、イヴ!」
「はは!うん。どこか行く?」
「どうするかなー」
そう言った堂本くんに
「一緒にいれたら、それでいいけどね」
と、言った。実際、そうだったし。
何か作ろうかと尋ねたら
「……ハンバーグ……」そう言った。
「あはは!幼稚園児寄りだ!」
だけど、私たちは恋人で……
宏樹に、プレゼントをあげる楽しみとは違う。
「何が欲しい? 百合は」
「あ、えっと……マイクラ。比較的、簡単だから幼稚園児でもplay出来るって……」
「百合の、欲しい物!」
「え、あ、そっか。えっと……」
両親からは、毎年必要な物を貰ってた。
いざ、欲しい物……しかも、彼氏から。
「浮かばなーい。堂本くんは?」
「弟と、マイクラする時間」
「いやいや、堂本くんの!」
そう言ったものの……何をあげようか、何が欲しいのか……
それに、さすがに両親に彼氏出来たって言った後で、イブに、友達の家に泊まるなんて…通用しないだろうな……
どうしたものかな。
最初のコメントを投稿しよう!