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確かに佐田はノブコから見れば充分に若い男ではあり、守備範囲内と言えるのだろうけれど。
男女の仲を匂わせるような雰囲気は、これまで微塵も感じたことがなかった。
「意外すぎる…」
呆然と固まる倫音の目前に、タカシは残りの写真数枚を拾い上げて見せた。
「本命は、こっち」
「あ…」
やっぱり、というセリフは、口に出さずに心の中で吐いた。
無邪気な微笑みを浮かべるつぶらな瞳と、ギャップのあるヘアスタイル。
佐田の隣で寄り添うリーゼントヘアの美女は、マダム・ヨーの店長である珠輝に間違いなかった。
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